WEBを閲覧しているときに、飛び出してくるバナーがポップアップバナーです。ポップアップバナーはWEBサイトから離脱率を下げるほか、視覚的な訴求力が高いことからコンバージョン率を上げる効果があります。
しかし、ポップアップバナーは一般的に閲覧者が設定することなく強制的に現れるため、WEB閲覧者にとって有益な情報を伝えられる半面、不快感を与えてしまう可能性もあります。
ポップアップバナーを効果的に使用するにはレポート機能、ABテスト機能、配信設定機能などを最大限に活かして、ユーザーにとってメリットのある内容にする必要があります。
ポップアップバナーの機能とは
ポップアップバナーには以下のような機能があります。
- レポート機能
- A/Bテスト機能
- バナー制作機能
- 配信設定機能
- 連携機能
レポート機能
ポップアップバナーを設置したからといって、確実に成果が出るわけではありません。そのため定期的に、コンバージョン数、コンバージョン率、離脱率などを可視化することが大切です。ポップアップバナー機能として、レポート機能が含まれているタイプを選ぶことをおすすめします。
これらのデータはただ確認するだけでなく、今後のWEBサイトやポップアップバナーの改善につなげる必要があります。
A/Bテスト機能
多くのポップアップバナーには、出現条件が同じ2つのバナーを比較するA/Bテスト機能があります。誘導したいページへのアクセス数やコンバージョン率、購買数など2つのバナーのデータを比較し、より成果が出ているバナーを採用することでさらなる改善が期待できます。
バナーは画像や配置位置、色などによりユーザーにとって印象が異なります。そこで最終的にはA/Bテストをすることにより、実際のデータを集められます。
A/Bテストを繰り返すことで自社なりの勝ちパターンを見つけ、改善を継続することが何よりも求められます。
バナー制作機能
ポップアップバナーのデザインによって、たとえ同じことが書かれていても印象が異なります。もし社内にデザイナーがいない場合は、自作をするか外注をすることになります。
ポップアップバナーによっては、制作支援機能がある場合があります。コスト面を考えても自作する場合、制作支援機能があると作業内容が随分と変わります。
テンプレートをもとに画像をドラッグするだけでバナー制作ができるツールもあるため、ポップアップバナーのデザインに困った場合でも安心です。
配信設定機能
ただポップアップをすればいいのではなく、配信するタイミング、特定のページを閲覧した場合のみポップアップ表示をする、デバイスごとに設定可能などポップアップバナーを提供しているサービスにより設定可能な内容が異なります。
ポップアップバナーで効果を出すためにはターゲティング設定が重要です。そこで初めての訪問者、1か月以内にコンバージョンしているユーザーなど、対象ユーザーを簡単に指定できる機能を備えたサービスがあります。
連携機能
ポップアップバナーにチャットボットやクーポンなど、ほかの機能と連携させることにより、さらにコンバージョン率の向上や離脱率の防止などの効果が望まれます。
ポップアップバナーをクリックするだけでチャットボットを立ち上げることができ、不安な要素を取り除き購買率を高めます。またクーポンコードをポップアップに表示させることにより、ユーザーはコピーして購入ページで貼り付けるだけと簡単です。
ポップアップバナーの特徴とは
ポップアップバナーの特徴として、以下のような点があげられます。
- 離脱防止
- 商品カート内からの離脱防止
- チャットの表示
離脱防止
ユーザーがWEB閲覧中に、ユーザーに有益になるキャンペーン情報や割引クーポンなどを表示することにより、WEBからの離脱を防止することができます。ポップアップバナーの設置は、戻る操作をしたりタグを閉じようとしたりしたユーザーに対して、ポップアップバナーを表示することにより効果があります。
もしユーザーがWEBから離脱しようとしている理由が、思っていた商品と違う場合は「こんな商品もあります」といった案内をポップアップバナーですることもできます。
商品カート内からの離脱防止
商品カートに入れて購入していないユーザーに対して、購入もれ(商品がカートにはいったままの状態)であることをバナーで知らせる方法があります。商品カートページは、購入まであと一歩の重要なページであり、カートからの離脱を防ぐことにより購入率が高くなります。
チャットの表示
何か困ったことがある可能性があるユーザーに対して、チャットサービスを表示させることによりユーザーの不安を解消し、購買意欲を高めることができます。何かがわからないことが原因で離脱してしまうケースも、チャットを表示させることにより離脱防止率を高めることができます。
ポップアップ表示のさせ方
ポップアップバナーを表示する日時、表示するWEBページの位置、複数画像の表示方法を細かく設定することができます。さらにユーザーの行動を細かく条件設定し、ポップアップを表示させることもできます。
時間、曜日、滞在時間など
ポップアップを設定する際に、ポップアップを表示させる時間や日時などを細かく設定できることが一般的です。例えば期間限定のセールを告知したいときに日時の設定は重要です。セールの期間が終わったら、設定をすることなくポップアップを表示させないようにします。
また一定時間以上滞在したユーザーは、そのページで紹介している商品やサービスに興味があるとみなすことができます。そこでユーザーにあわせたお得な情報をポップアップで表示することにより、コンバージョン率を高めます。
表示位置
ポップアップバナーを表示する位置によって、ユーザーにとって印象が異なります。例えばWEBページ全体に対して固定して表示する方法があります。WEBページの上部、下部、左右など固定する場所を指定できる場合がほとんどです。
さらに商品購入ページにて、合計金額が一定額に達していない場合「〇〇円以上で送料無料」と表示をするなど要素を指定した状態で固定することもできます。このほかにもサービスによってさまざまな表示位置を選択可能です。
バナー以外に複数の画像がある場合
もし1つのポップアップで複数の画像がある場合は、スワイプ形式、縦並び形式など表示方法を選ぶことができる場合が一般的です。パソコンやスマートフォン、タブレットなど端末によって表示方法を設定することもできます。
ポップアップバナーの事例
ポップアップバナーの使い方として、LP(ランディングページ)にカウントダウン設置やカートページ離脱時にお得な情報を表示することで、離脱率を下げ、コンバージョン率を上げることに成功しています。
カウントダウン設置でCVRが向上
美容系、妊活系の通販サイトにてLPから離脱をする動作をしたときに、カウントダウン付きのポップアップバナーを設置することで、CVR(コンバージョン率)が上がったといった事例が多くみられます。
カートページにポップアップを設置
カートページを表示している状態で、ブラウザバック動作をしたときにポップアップを設置することができます。購入手続きをあと一歩まで進めているユーザーに対して、「あと5名様までさらに30%OFF」「今なら送料無料」などのバナーを表示させることにより、売り上げアップにつなげることができました。
まとめ
ポップアップアップバナーは、ただ情報をユーザーに提供すればいいわけではありません。ポップアップバナーが表示されるタイミングや内容、頻度によってはユーザーに不快感を与えてしまいます。
そのため個々のユーザーに対して、ニーズのある内容で、かつ正しいタイミングでポップアップバナーを表示させる必要があります。ポップアップバナーにはさまざまな機能や特徴があるため、ユーザーのニーズにあわせてポップアップの内容や配信のタイミングをカスタマイズでき、さらにレポート機能をうまく活用できるものがおすすめです。
(参考記事)