WEBサイトの訪問者が離脱しないようにする対策方法の1つに、離脱防止ポップアップがあります。訪問者が離脱をしようとしたときに、訪問者一人ひとりにあった初回特典やキャンペーン情報などを提供することで、WEBサイトの滞在時間を伸ばすことが可能になります。
しかし、離脱防止ポップアップはタイミングや内容を間違えるとWEBサイト訪問者にとって不快となってしまい、かえって逆効果になります。離脱防止ポップアップ手法を導入する場合、内容やタイミング、送信する頻度などさまざまな点に気を付けて進めることで効果的になります。
離脱防止ポップアップの必要性とは
離脱防止ポップアップには、WEBページからの離脱を防ぐ他、WEB閲覧者の不安を取り除き、さらに希少性や期間限定であることをアピールすることで購買意欲を高める効果があります。
これらのことは、WEBページ本文に記載するよりも、WEB閲覧者一人ひとりにあわせてメッセージを送る方が効果を期待できます。
離脱を防ぐ
ポップアップを使うことでWEBサイトを閲覧している人が商品購入、サービスの申し込みなど、コンバージョンにつながる行動をする前にページから離れることを防ぎます。戻るボタンやページの閉じるボタンなどを押した時点で、ポップアップを出す手法が一般的です。
不安を取り除く
WEB閲覧者がページを離脱する理由の1つに、購入方法がわからない、欲しい商品と少し違うなどの不安を感じている場合があります。そこで不安要素を取り除くように、購入ページへの誘導や、関連商品の紹介などをすることもできます。
希少性や期間限定をアピール
ポップアップはWEB閲覧者一人ひとりにあわせた内容で、例えば「今なら割引期間中」や「あと〇〇名まで申し込み可能」などWEBを離れると損と思わせる方法があります。
商品を買おうと思ったけど今でなくてもいいと考え、WEBページを離脱しようとしているユーザーに対して期間限定の割引やクーポンなどを紹介することにより、そのときに購入してくれる可能性が高まります。
Googleの評価が上がることも
離脱防止ポップアップで、WEB閲覧者にとって有益な情報を提供することにより、満足度が上げられることがあります。
離脱防止ポップアップ導入により、WEBページからの離脱率を下げることができ、滞在時間を伸ばすことになります。Googleは検索をする1回から2回目までの時間を図っており、もしこの時間の感覚が長ければユーザーに有益な情報を与えていると判断します。
そのためWEBページからの離脱を減らして滞在時間を伸ばすことは間接的にSEO効果につながります。
離脱防止ポップアップを効果的に表示させるタイミング
離脱防止ポップアップはタイミングを間違えるとユーザーにとっては不快になってしまい効果的とはいえません。LPを離脱するときやWEBページを閲覧してから一定の時間が経ったとき、さらにカートページから離脱した場合に離脱防止ポップアップを表示させるのが効果的です。
LP離脱時
そもそも購入意欲が高いユーザーが集まるLP(ランディングページ)やECサイトなどにおいては、ポップアップを出すことによりCVに誘導することができます。LPやECサイトでは、ポップアップを出し離脱率を下げることは、CVR向上につながることが多くなります。
時間の経過
WEBページをある程度下までスクロールすると、自動的にCVボタンのポップアップを出すことができます。CV数の増加が見込めますので、結果的に離脱防止の効果があります。
カートページからの離脱
カードページからの離脱防止方法として、一度申し込みフォームへ進むと導線をすべて消すことで、戻れなくする方法があります。申し込みボタンをクリックしてカートボタンに移動していることから、比較的購入意思の高いユーザーであり、導線がなくなることでコンバージョンし、カートからの離脱防止効果が見込めます。
効果的な離脱防止ポップアップ手法とは
タイミング以外にも、緊急性を伝える、見やすいデザインにする、チャット機能を付けるなどさまざまな工夫をすることでWEB閲覧者の満足度向上につながります
バンドワゴン効果
期間限定や残り〇〇名など、緊急性を加えることによって見ている人が反応せずにいられない心理状態にするバンドワゴン効果があります。バンドワゴン効果とは、人気が高いものが欲しい、流行に乗っていたいといった他の人が利用すればするほど需要が高くなる効果のことをいいます。
さらに残り時間や残り人数など、カウントを表示することによってバンドワゴン効果が高まります。
チャット機能は重要
WEB閲覧者にとってどれだけ有益な情報であっても、一方的に勧めるだけでは不快に感じる人もいます。そこでチャット機能を利用できるようにすることで、いつでもコミュニケーションをとれる安心感を与えることができます。
購入を迷っている人には、不安を持っている場合が多くみられます。不安な点があるといくらお得感や希少性があっても購入に至らないケースがあります。そこでチャットで不安を取り除くことで購買意欲が高まり、さらにサービスへの安心感からリピーターになる可能性もあります。
デザインを工夫する
ポップアップはデザインによって見栄えが変わるため、見る人によってイメージが異なります。文字数には制限があることが一般的なのですが、できるだけ文字数を減らし読みやすいフォントを選ぶことも大切です。
また色にも高い意識が必要です。文章や画像のように具体的な印象を与えるわけではないのですが、色の組み合わせは記憶に残りやすい特徴があります。同じレイアウトで同じ文章の内容でも、色によって大幅に印象が異なります。
ポップアップを作るうえでターゲットを明確にするような、背景色との組み合わせが重要になります。
関連商品の紹介
商品を買おうとしてカートに入れた状態で、関連商品を提示することでついでに購入してもらえるかもしれません。例えば、プリンターであれば、インクを紹介するなど必要なものであればより効果的です。
また関連商品を購入すると、割引サービスをはじめとしたお得な情報を得られるといった、WEB閲覧者にとって買わないと損をする心理状態にすることもできます。
関連商品の紹介は他にも、少し色が違う、もう少し安いものを探していると購入をためらっている人に対して代わりに関連商品を購入する可能性もあります。
離脱防止の効果測定の必要性
離脱防止ポップアップができたからといって、そこで終わりではありません。ポップアップは効果が出る場合と、かえってWEB閲覧者が不快に感じてしまい、PV数(ページビュー数)やCVR(コンバージョン率)が下がる場合もあります。
そのため定期的に、PV数やCVRを指標としてデータの数値によっては改善をする必要があります。効果的な離脱防止ポップアップを導入するためには、改善を繰り返すことが最も重要であるといっても過言ではありません。
まとめ
WEBサイトにおいてコンバージョン率を上げるためには、いかにWEBサイトからの離脱者を減らすかが大きな課題となります。そこで離脱防止ポップアップを使うことにより、WEBサイトに滞在してくれたり、購入してくれたりする場合があります。
しかしポップアップは必ずしもポジティブであるとは限らず、WEB閲覧者にとって不快に感じることもあります。離脱防止ポップアップのタイミング、内容、見やすいデザイン、頻度などを十分に考慮しないと効果的な離脱防止ポップアップにすることはできません。
(参考記事)