プッシュ通知は自動的に新しい告知があるときに、ユーザーに通知してくれる機能です。プッシュ通知を通して顧客との接点を増やすことにより、顧客ロイヤリティを高めます。
プッシュ通知の許諾率は業種によって35~80%と幅広く、平均で62~63%です。またプッシュ通知は、メールマガジンと比べても開封率が高いことから、集客効果が高いのが特徴的です。
プッシュ通知の特徴とは
プッシュ通知には、以下のような特徴があります。
- ユーザーごとに内容を設定可能
- リテンション率を上げる
- リアルタイムな情報を送ることができる
- 新規、既存、休眠ユーザーに効果がある
ユーザーごとに内容を設定可能
ユーザーごとにプッシュ通知の内容を設定することにより、ニーズにあった情報を提供することができます。ユーザーのニーズに合わせることにより、開封率がさらに高まり顧客の獲得につながります。
リテンション率を上げる
プッシュ通知を使うことにより、既存客に定期的にニーズの高い情報を送信することができます。このことにより新規顧客の開拓以外に、リテンション率(既存の顧客が継続してサービスや定期購買を利用する確率)が上がります。
リアルタイムな情報を送ることができる
プッシュ通知は、タップすることによりアプリを起動することができます。そのため、ニュースやスポーツの速報、期間限定のセール情報など、リアルタイムな情報を配信することができます。
新規、既存、休眠ユーザーに効果がある
プッシュ通知は新規ユーザーの獲得の他、既存ユーザーや休眠ユーザーにも効果的です。新規ユーザーには、新規会員特別割引などの特典を付けることにより告知することができます。
また、既存ユーザーには定期的に有益な情報を提供し、長くサービスを使ってもらうことにつながります。さらに、しばらくサービスを使っていない休眠ユーザーに対して、有益な情報を送信することで改めてサービスの利用を再開してもらえる可能性があります。
プッシュ通知の許諾率の平均は?
プッシュ通知の許諾率は業界やプラットフォームによっても異なり、35%~80%と幅が広い特徴があります。またプッシュ通知の許諾率の平均は62~63%です。
プッシュ通知の業種別の許諾率
プッシュ通知の許諾率は業種別に異なり、例えば旅行や交通はほぼ80%と最も高く、健康や医療は35%前後と低めです。このためプッシュ通知の許諾率は35%~80%と幅が広く、平均では62~63%となっています。
画像出典:The Kahuna Mobile Marketing Index「Opt-in Rates By Industry Vertical」
プラットフォーム別の許諾率
プラットフォーム別のプッシュ通知の許諾率ですが、AndroidとiOSで大幅に違う結果となっています。Andoroidが80%に近い数値であるのに対して、iOSは50%にも満たない数値です。
画像出典:The Kahuna Mobile Marketing Index「User Opt-in By Platform」
プッシュ通知の開封率の平均は?
プッシュ通知の開封率ですが、産業によって異なります。例えば、ビジネスやファイナンス、エンターテイメントなどは5%前後ですが、フードデリバリーや小売業などは1%前後です。
プッシュ通知の開封率とは
プッシュ通知を配信した人数に対して、プッシュ通知を開封した人の割合を出すのがプッシュ通知の開封率です。あくまでプッシュ通知を開封した人数なので、プッシュ通知をいったん閉じてアプリを起動させた場合はカウントされません。
プッシュ通知の開封率の平均
プッシュ通知の開封率は、NotifyVisitorsの2021年2月20日の記事によると、プッシュ通知の開封率は以下のようになっています。
ビジネスやファイナンス、エンターテイメントやイベント、クーポンが5%前後でトップ3となっているほか、フードデリバリーや小売業は最も数値が低くなっています。
このように開封率は1~5%前後となっており、平均は3%前後です。
ビジネス、ファイナンス | 5.46% |
エンターテイメント、イベント | 5.09% |
クーポン | 4.59% |
フードデリバリー | 1% |
小売業 | 0.89% |
出典:NotifyVisitors「14. Open rates by industries」
プッシュ通知を導入する際の注意点
プッシュ通知を導入する際、以下のような注意点が挙げられます。
- プッシュ通知を導入するのにコストがかかる
- プッシュ通知でもさまざまなサービスがある
- プッシュ通知に不快感があるとき
- タイトルが重要
- セールス目的の通知を続けない
少しでもプッシュ通知を開封してもらい、売り上げや会員獲得につなげたいと考えるのが一般的です。しかしプッシュ通知の配信方法、時間、タイトルのつけ方によってユーザーに対する印象度が異なります。
また、プッシュ通知を導入するためにはコストがかかります。プッシュ通知を提供している企業によってもサービスが異なるため、費用対効果があるかどうかを判断することも大切です。
プッシュ通知を導入するのにコストがかかる
プッシュ通知サービスを導入するには費用がかかります。そのため、企業の現在の課題点を把握し、プッシュ通知を導入することでどのようなゴールを目指しているのかを明確にすることが大切です。
プッシュ通知サービスは、企業によって料金体系や価格が異なるため費用対効果が上がるように検討する必要があります。
プッシュ通知でもさまざまなサービスがある
プッシュ通知サービスは、企業によっても特徴が異なります。例えば、通知の手段や問い合わせフォームの作成、リターゲティング広告の配信、マーケティングのサポートなど提供しているサービスは企業によって異なるので、ニーズに合ったサービスを選ぶことが大切です。
また、サービスを提供していてもオプションで価格が高くなることもあるので、必要合計金額を明確にすることも重要です。
プッシュ通知サービスによっても開封率に影響があります。
プッシュ通知に不快感があるとき
プッシュ通知は必ずしもユーザーに受け入れられるわけではありません。また、プッシュ通知導入者とユーザーの間で、不快に感じる度合いが異なる場合もあります。
例えば、プッシュ通知が多すぎて不快に感じるのは、加入者は62%であるのに対して、非加入者は73%です。また、通知時間帯(深夜や早朝など)に関して不快に感じるのは、加入者が44.82%であるのに対して、非加入者は12.24%と認識に大きな差がある結果となっています。
その他、「無関係な内容」、「期限切れのオファー」、「クリックベイト(閲覧数を増やすために煽情的なタイトルを付けること)」などのプッシュ通知が不快に感じたり、スパムに感じたりしています。
画像出典:Business of Apps「What makes push notifications classify as spam?」
タイトルが重要
同じ内容の通知であっても、タイトルによって読んでもらえなくなる可能性があります。プッシュ通知はタイトルで開封するかどうかを決めるユーザーが多く、ユーザーのニーズが高く、内容がわかりやすいタイトルをつける必要があります。
セールス目的の通知を続けない
どれだけユーザーにとって有益な情報であったとしても、明らかにセールス目的の通知を送信すると、ユーザーが嫌悪感を持ち開封する確率が下がります。また開封しないだけでなく、プッシュ通知を送信している企業にあまりいいイメージを持たない可能性もあります。
プッシュ通知は最終的には売り上げや会員獲得が目的ですが、まずはユーザーが喜ぶような内容にすることが重要です。
まとめ
プッシュ通知の許諾率の平均は62~63%、開封率の平均は3%となっています。定期的にプッシュ通知を配信して、ユーザーにとって有益な情報を提供することができます。
プッシュ通知は新規の顧客の獲得以外にも、既存客に長く利用してもらう効果や、休眠客の獲得などさまざまな活用方法があります。
プッシュ通知は、効率的な配信方法を行うことが重要で、同じ内容の通知であっても開封率が異なります。
(参考記事)