ヒートマップはGoogleアナリティクスのような解析ツールとは性質が異なり、色で分けるためユーザーの行動を可視化できます。そのためIT知識がなくても、WEBページの分析ができることが特徴です。

ヒートマップには、クリックヒートマップ、アテンションマップ、スクロールヒートマップ、マウスフローヒートマップと主に4種類あります。

ヒートマップの中でもクリックヒートマップは、頻繁にクリックされた場所がわかるためユーザーの動きを把握しやすいメリットがあります。

クリックヒートマップとは

クリックヒートマットはユーザーがWEBページのなかでよくクリックされている場所を色で示してくれるので注目エリアが可視化できます。よくクリックされている場所は赤色、あまりクリックされていない場所は青色もしくは緑色で表示されることが一般的です。

クリックヒートマップの目的

クリックヒートマップの主な目的は、ユーザーがページ内のリンクに対してどのくらい興味をもっているかを確認することです。

クリックヒートマップで分析をすると、WEBページ内のどこがよくクリックされているかが、色で分けられるので一目でわかります。

クリックヒートマップの特徴

クリックヒートマップは、よくユーザーがクリックしている場所は赤色、あまりクリックしていない場所は青色や緑色と、はっきりと色分けをして表示します。そのためGoogleアナリティクスのようなアクセス解析ツールと比べても、ユーザー分析を簡単にすることができます。

またアクセス解析ツールよりも、詳細にユーザーの動きを明確にすることができる特徴があります。ユーザーはなんらかの意志がないとクリックはしないことから、ユーザーがクリックした場所を明確にすることで、ユーザーの動きを分析しやすくします。

クリックヒートマップのメリット

クリックヒートマップは、頻繁にユーザーにクリックされている場所が明確にわかります。つまりユーザーにとってクリックしやすい場所、クリックしにくい場所、またバナーやボタンの表示方法などを検討する材料になります。

クリックヒートマップの分析結果により、WEBサイトのレイアウトを改善することもできます。既存のWEBサイトだけでなく、今後新しく作成するWEBサイトやECサイト、LPサイトなどに参考にすることも可能です。

リンクの配置や内容の見直しができる

クリックヒートマップで分析をすることで、商品購入や会員登録につながるボタンがクリックされていない場合は、見直しの必要があることがわかります。リンクがない部分で頻繁にクリックされている場合は、ユーザーにリンクがあると誤認されている可能性が高いことから、画像に変更したり平文に戻すことによりユーザーが見間違える可能性が低くなります。

またクリックされている回数が多いということは、ユーザーにとってその場所が目に入りやすいということです。

クリックされている場所やバナーの形、色などを総合的に判断してリンクしている場所にそれらの要素を取り入れることができます。また逆にクリックしている回数が多い場所に、リンクされているバナーを移動するのも1つの対処方法です。

これらのことからユーザーの満足度が上がり、ユーザビリティが向上します。

まぎらわしいボタンや画像を減らす

リンク先がない画像をクリックする原因として、ユーザーが押したくなるようなまぎらわしい画像がWEB上にある場合が散見されます。クリックヒートマップでは、このようにコンバージョンにつながるボタンを邪魔するような画像の存在を、簡単に見つけることができるのです。

ユーザビリティをあげる

ユーザーにとって、クリックした場所が反応しないと満足度が下がります。そこでクリックヒートマップで分析をして、ユーザーがよくクリックしている部分を修正することにより、ユーザーの満足度を上げることが可能です。

さらにユーザーの満足度を上げることは、コンバージョン率の向上にもつながります。

クリックヒートマップの活用方法を紹介

クリックヒートマップは、WEBサイトを見ているユーザーが、WEBサイトのどの部分をよくクリックしているかが明確になるツールです。そのためリンク先の需要度合いを確認することができます。

特にユーザーにクリックできると誤認してしまうような画像やテキストは、コンバージョン率の低下に直結します。コンバージョン率が上がらず困っている場合はクリックヒートマップで分析をすることが対策方法の1つとなります。

無駄なクリックを減らす

リンクを貼っていないのにユーザーにクリックできると誤認させるようなWEBサイトはユーザー満足度を下げることになり離脱の原因となります。そのため、無駄なクリックをしないように、よりクリッカブルなテキストや画像に変更することで離脱を防止し、コンバージョンの機会を増やすことができます。

WEBページの改善

例えば旅行の予約サイトでアイキャッチ画像と実際に予約するときにクリックするバナーがあるとします。アイキャッチ画像のクリックが多い状態だと、ユーザーは予約ができず集客が上がらない原因の1つになりかねません。

この場合は予約をする時にクリックするべき場所を、よりユーザーに対して明確にわかりやすくするように修正する必要があります。

このようにユーザーがどこをクリックしているかを把握することで、WEBページの改善につなげることができます。

クリックヒートマップの注意点

クリックヒートマップはクリックした場所はわかりますが、ユーザーがクリックした理由まではわかりません。またクリックヒートマップを導入するためには費用がかかります。導入目的を達成できるのか、また費用対効果があるのかを導入前に検討する必要があります。

ユーザーがクリックした理由は不明

フリックヒートマップは、ユーザーがクリックした場所を明確にします。しかしユーザーがクリックした理由まではわかりませんし、クリックしたからといって必ずしもポジティブであるとは限りません。例えば、画像が小さすぎるから大きくしようとしたというケースも考えられます。

クリックした場所を明確にしたうえで、さまざまな憶測を立てることにより、WEBサイトを改善することが大切です。

コスト面に吟味が必要

ヒートマップツールにはさまざまな機能やサービスがあります。しかし無駄に機能を増やすことによって、コストがかかってしまい、コストパフォーマンスが悪くなることがあります。クリックヒートマップを導入することにより、目的を達成することができるのかを十分に検討する必要があります。

まとめ

クリックヒートマップを使うことにより、多くのユーザーがクリックしている場所やクリック率の悪い場所がわかります。リンクのない場所を多くのユーザーがクリックしている場合にはリンクを貼りなおすことが必要であり、反対にクリックしてほしい場所がクリックされていない場合には、ユーザーに対する誘導の方法やコンバージョン率向上につながるバナー、ボタンの設置場所の変更など、WEBサイトの改善につなげることができます。

クリックヒートマップはクリックをしている場所、していない場所を色で分けるので、IT知識が少ない人でも簡単に利用でき、改善により離脱防止や回遊を促すなどの対策が打ちやすくなるというメリットがあります。

(参考記事)

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